【30代女子の悩み相談】「仕事が軌道に乗ってきた30代。子どもがいない人生もアリかなと思うようになりましたが…」
美容界で熱烈な支持を集める〝皮膚の変態〟であり、人生を謳歌する先輩でもある、大野真理子さんのお悩み相談連載。恋に仕事に、人間関係に悩める30代へ、真理子様の金言を贈ります。今月は働く女子のキャリアと出産リミットについてのお悩み!
〈お悩み〉仕事が軌道に乗ってきた30代。子どもがいない人生もアリかなと思うようになりました。でも5年後、10年後に出産の選択肢をなくしたら後悔するかも…と、時折悩みます。
20代は子どもが欲しい願望が強かったのに、仕事が軌道に乗り、また視野が広がったことで「子どもがいなくても楽しい人生はある」と知りました。仕事も好き、飲みも好き、旅行も好き。でも子どもがいたら制限が…。友人の子どもを見ているともちろん可愛いし、幸せそうだなとも感じます。5年後10年後になって「ちゃんと出産と向き合っておけばよかった」と後悔しないかも不安です。自分が本当はどちらを望んでいるか分かりません…。(33歳・美容関係勤務)
〝自由と寂しさ〞はセット、〝子どもと束縛〞はセット。自分に合った選択をしてそれを正解にしていくこと!
相談者さんは33歳、めちゃめちゃ心が揺れる時期ですよね。私なりにいろいろと考えてみたのですが、20代が社会人としてまだ少し勉強の時期だとしたら、30代はやっと大人になったなという感じ。そうやって大人としての〝自分〞が確立される時期なのに、実は本人のパーソナルじゃない部分を評価されてしまう時期に突入するのが、30代の別の側面だと思います。たとえば結婚しているかどうか、子どもがいるかどうかとか。「私はこういう人間です」と伝えていくときに、そうしたパーソナルじゃない部分によって居場所を細分化されてしまう…。
30代って「結婚する予定はないの?」「2人目は産まないの?」みたいな質問が飛び交う時期で、きっと生きづらさを感じる人も多いだろうし、自分自身も人生設計を悩む時期なんだろうなと思います(ちなみに40代くらいになると、嘘みたいにそういう質問はされなくなるよ!)。
私はたまたま結婚して子どもを産む人生を選択しましたが、もちろん周りには違う人生を選んだ友人もいて。一つはっきり言えることは、〝自由と寂しさ〞はセットだし、〝子ども(家族)と束縛〞はセットなんです。たとえば私の友人は「あ、ここスケジュール空いてるから海外旅行に行こう!」みたいな自由な遊び方をしているけれど、子どもがいる私にはそれは難しい。最終的にはないものねだりになってくるから、どの生き方が自分にフィットしているかをまずは考えてみよう。
どんな選択をしたとしても、その選択を自分自身で正解にしていくしかないのは、仕事でもプライベートでも言えることですよね。相談者さんの場合はキャリアが絶好調で、それを手放してしまうのが不安なら、卵子凍結をしておくのも選択肢かなと思う。もちろんお金はかかるけれど、卵子凍結をしておいたおかげで40代になってから出産をした友人もいるし、逆にしていなくて後悔している人もいる。
たとえば33歳の今から40歳までの7年間、仕事も充実していて、海外にも自由に行けて、外見的にもすごくキレイな時期を過ごせて…それって本当にハッピーな人生だと思わない?出産をして太った、髪が抜けたって悩む人もいるわけですし。どの選択をしたとしても、「それもまた人生」ってやつですね。
でもね意外とキャリアに関しては、出産してからすぐに戻れます!私も2人目のときは生まれる前日まで働いて、1カ月後には仕事復帰してた(笑)。シッターさんベタ付きで子どもと一緒に出社する感じで、支出も多いけど、全然いけるにはいける!1カ月とは言わなくても、半年あれば復帰できますよ。
出産前はキャリアを手放す怖さはあるかもしれないけど、100%失うわけではないし、自分の気持ち次第でできないことはないはず。「私はこのキャリア、絶対に失わないんだから!」って、もう腹をくくるのよ。選択肢はたくさんある時代だから、意外と仕事はなんとかなるよ。出産リミットは意識しつつ、周囲からの見え方より、とにかく自分がどう生きていきたいかをしっかり考えてみてね。
今月の真理子様
家族とディズニーシーを満喫してきました!
アリエルのカチューシャを試してみると、「さすがにキツイ」と娘から。身内に辛辣なご意見をくれる人がいてありがたい毎日です(笑)。
アパレル・コスメ会社経営/美容家 大野真理子さん
スキンケアや美容医療への豊富な知識から、〝皮膚の変態〟として一躍話題に。人生相談も多く寄せられ、インスタライブ『真理子会議』では、婚活女子や夫婦仲に悩む女性を数多く救っている。
撮影/五十嵐 洋 イラスト/本田佳世 取材/広田香奈 再構成/Bravoworks.Inc