日本文化にまつわる漢字は、漢字自体が複雑なイメージがありますよね。しかし中には、漢字自体は簡単でも読み方が複雑なものも! そこで今回は、“日本人として正しく読みたい文化にまつわる漢字”をピックアップしてご紹介。すべて読めたら、かなりすごいかも!?
1.「四阿」
「四阿」という漢字を見ても、一体何のことか想像がつく人は、少ないでしょう。「四阿」とは「四方に壁のない柱だけの建物」を意味する言葉です。庭園などで休憩スペースとして、四阿が設置されているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
そんな「四阿」の正しい読み方は……
「あずまや」です。元々「あずまや」とは「東の国の粗末な家」からきているそうですよ。
2.「寿ぐ」
よく、結婚式の挨拶などで使われる「寿ぐ」。言葉として耳にしたことはあっても、漢字表記を見る機会は少ないかもしれません。
「寿ぐ」には「言葉で祝う」「お祝いを述べる」、「喜びを言う」といった意味があります。たとえば「新年を寿ぐ」といったように使われる言葉です。
そんな「寿ぐ」の正しい読み方は……
「ことほぐ」です。また、「言祝ぐ」と書いても「ことほぐ」と読みますよ。
3.「香奠」
「香奠」とは「亡くなった人にたむける香の代わりのお金」を意味する言葉です。もしかすると、告別式やお通夜に参列する際、実際に「香奠を用意した」という人もいるかもしれませんね。
そんな「香奠」の正しい読み方は……
「こうでん」です。「こうでん」というと「香典」と書くイメージが強い人もいるでしょう。「香典」と「香奠」は漢字こそ異なりますが、それぞれ同じ意味を持つ言葉です。
また「奠」は「玉串奉奠」の「奠」と同じで、「供えること」を意味しています。
4.「香具師」
ネットスラングとしても知られている「香具師」。「香具師」には「縁日などの露店で祖製品を売る」といった意味があります。
つい「かぐし」と読んでしまいそうですが、そのまま「かぐし」ではありませんよ。
正しくは……
「やし」と読みます。また「やし」は「香具師」以外に「野師」とも書くそうですよ。
いかがでしたか? 思わず違う読み方で読んでしまった漢字もあったかもしれませんね。いざというときに正しく読めるよう、今回読めなかった漢字があればここでしっかりと覚えておきましょう。
参考文献
加納喜光『読めそうで読めない漢字Q&A―もう間違わない!実例集 』講談社
田中春泥『読めるようで、なぜか読めない漢字』PHP研究所
日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字 完全制覇本』河出書房新社
出口宗和『読めそうで読めない間違いやすい漢字』二見文庫
文/大内千明 画像/Shutterstock(Gubin Yury、CarlosDavid、Wako Megumi、Daniel M Ernst)
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