高級ホテルに「クールビズ」はあり?初対面で引いた男性の服装

夏になると聞かれるようになる“クールビズ”というファッション用語。冷房のエネルギーを節約するために、半袖シャツ、ノートネクタイのスタイルで仕事場に出向くスタイルのこと。クールビズをそのまま婚活の舞台に持ち込むことは、正解か? 不正解か? 結婚相談所で仲人として活動もしている筆者とともに、一緒に考えていきましょう。

■「季節柄クールビズで伺います」

■「季節柄クールビズで伺います」
出典: g-stockstudio/Shutterstock

会員の齋藤結子さん(33歳・仮名)がお見合いする男性、大林智一さん(38歳・仮名)から、連絡が入りました。

「明日のお見合いよろしくお願いします。大林ですが、季節柄クールビズで伺うことをご了承ください」

それについてはこちらも了解し、翌日、結子さんとホテルのティーラウンジ入口で待っていると、膝丈の短パンに柄シャツの男性がこっちに向かって歩いてきました。リゾート地の海岸にいるようなその格好は、格式あるホテルのなかであまりにも浮いていました。

「もしかして、あの方?」2人で顔を見合わせてしまいましたが、やはりその方が、大林さんでした。短パン姿の彼は、ワンピーススタイルの結子さんと並んでティルームに入って行ったのですが、2人の格好はあまりにも不釣り合いでした。そもそもクールビズとは、冷房温度を上げて節電するための省エネルック。冷房が十分にきいているホテルでは、かえって肌寒いスタイルです。

その日のお見合いは、結子さんがお断りを入れました。「お見合いの間中、ご自身の話ばかりしていて、会話のキャッチボールができなかった」というのがお断りの理由でした。対峙したお相手に気が使えなかったのは、どこかファッションにも現れている気がしました。

■夏でも服装に気を付けている男性を選ぶべき

「どんなに暑くても、スーツにネ
出典: Irina Braga/Shutterstock

「どんなに暑くても、スーツにネクタイで行きましょう」私は、男性会員には、いつもこう言っています。
「お見合いは、結婚を前提にした出会いなんですよ。その日、将来をともにする伴侶に出会うかもしれない。だとしたら、服装にしても、“礼を持って礼を尽くす”という心構えでいましょうね。そうじゃないとお相手に失礼ですよ」と。
結婚式などの慶事にご招待された時に、短パンや柄シャツで行く男性はいませんよね。

大切な日に気合いを感じられない格好で来るような男性には注意が必要かもしれません。

■スーツにリュック、リュックのポケットにペットボトル

スーツにリュック、リュックのポケットにペットボトル
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通勤電車の中で、スーツ姿にリュックを背負っている男性をたまに見かけますよね。さらに、リュックのサイドポケットに、ペットボトルの飲み物が入っている。このままのスタイルで、お見合いの席にくる男性もいるのですが、こんな男性は気を付けたほうがいいかもしれません。ボティバックやショルダーバッグの斜めがけもご法度です。

どんなに値の張るビンテージジーンズも、ブランドのボティバックも、限定品のスポースシューズも、“好きな人が見れば価値がわかるレア物”は、婚活ファッションには、不向き。それでいうなら、女性の夏場のミュールも避けたほうが良いですね。それが一流ブランドのものであったとしても、ブランドを知らない男性からしたら、「なんでサンダルを履いてお見合いに来るんだ」と思うのですよ。

 

婚活ファッションの失敗しない定義は、明るい色、シンプル、オーソドックス、コンサバ。自分が好きなファッションは、お相手の気持ちを手に入れてから楽しんでも遅くはありません。

 

文/鎌田れい 画像/Shutterstock(4 PM production、g-stockstudio、Irina Braga、Rawpixel.com)

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