古き良き時代から続く、懐かしメニューはいつでも食べ飽きないものばかり。
後編の今回は、気軽に入れる洋食店4店舗を紹介します。
洋食の激戦地・浅草で 先代から受け継がれる味を
【浅草】グリルグランド
観光地の喧騒を抜けた、観音裏と呼ばれるエリアにあるこちら。昭和16年から3代続く老舗はこれを目当てに遠方から訪れる人も多いオムライスをはじめ、コロッケグランプリ金賞に輝くカニクリームコロッケなど名品揃い。代々受け継がれた技の真価は、2週間も煮込んだデミグラスソースを口にすれば納得。下町洋食の底力を味わうべし。
ほんのりビターで奥深い味わいのデミグラスソースにふわとろ半熟卵が好相性。3代目が考案の特製オムライスは¥1,600
ラードで揚げるため衣はサクサク。中にはクリーミーなベシャメルソースにカニ身がたっぷり。カニクリームコロッケ¥1,700
チキンライスを端正に包んでケチャップを添えた、これぞ王道の品! オムライス¥1,100
[DATA]
台東区浅草3-24-6
03-3874-2351
誰からも愛される昔ながらの味を 確かな調理で実現
【広尾】笄軒
2015年のオープンながら、かつての地名〝笄町(こうがいちょう)〟を冠した店名の通り、どこか懐かしさを感じる空間でいただけるのは、ハンバーグやポークジンジャーなど奇をてらうことない洋食メニュー。どの料理の味にもボリュームにも満たされるのは、ミシュラン東京のビブグルマンに認定された実力派だからこそ。充実したラインナップの日本ワインとの相性もお試しあれ。
驚くほどの厚切りながら、しっとり柔らかな焼き上がり。生姜やりんご、バターの風味がよいソースを絡めて。ポークジンジャー¥1,500
ケチャップの酸味を飛ばすようにしっかりと炒め、コクを引き出したナポリタン¥900
チーズ、ベーコン、目玉焼き、好きなもの全部乗せ。笄軒ハンバーグステーキ¥2,150
[DATA]
港区西麻布4-6-5 協立興産西麻布ビル
03-3486-0118
人形町の名店の味が 装い新たに大手町に登場
【大手町】芳味亭 大手町ホトリア店
昭和8年創業となる人形町・芳味亭の初めての支店が今年2月にオープン。戦前から立つ日本家屋の本店を彷彿とさせる障子戸や欄間を取り入れながらも、チェック柄の絨毯にテーブルを配したレトロモダンな空間が新鮮です。〝ビーフスチュー〟〝ビフテキ〟など本店譲りのノスタルジックなメニューには、時にはご飯、時にはワインを合わせて、と幅広く楽しみたい。
4日間も煮込んだ和牛バラ肉はとろけるよう。素材の旨みを凝縮させたデミグラスソースに歴史を感じる。ビーフスチュー¥2,500
テーキ専門店にも負けないクオリティのサーロインに醤油ベースの和風ソースを添えて。黒毛和牛のビフテキ(100g)¥4,200
ハンバーグ、白身魚のフライ、カニクリームコロッケ、ローストポークなどなど王道料理がひと口ずつ。洋食弁当¥2,800
[DATA]
千代田区大手町1-1-2 大手門タワーB1
03-5208-1500
懐かしさと同時に 〝いま〟を感じる 料理の数々が並ぶ
【目白】目白 旬香亭
赤坂から静岡に移転した人気店「旬香亭」が、趣きを変えて再び東京に登場したのは2014年のこと。メニューには海老フライやハヤシライスといった定番はもちろん、熟成牛のステーキやガストロバック(減圧加熱調理器)を使った料理など洋食店らしからぬ品も並び、食欲が刺激されます。おなじみメニューの中にある、+αの新しさを体感して。
トロトロのベシャメルソースはハマグリのダシを加え、まろやかな旨みが口いっぱいに広がる。カニとマカロニのグラタン¥1,300
冷めても美味しいカツサンドはテイクアウトもOK。この日は赤身の味わいが濃いアンガス牛を使い、千切りキャベツとともにサンド。ビーフカツサンド¥2,000
ふんわりコロッケに海老フライ、ハンバーグを一皿に盛り合わせたランチメニュー。ハンバーグ&フライ¥1,400
[DATA]
豊島区目白2-39-1 トラッド目白2F
http://www.shunkoutei.com/
撮影/土居麻紀子 取材/首藤奈穂
→前編「おめかしして出かけたいレストラン編」はこちらから!
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