最近は、テレビのニュース番組だけでなく、スマートフォンやパソコンからニュースサイトをチェックする人も増えてきました。ニュースサイトで記事を読んでいると、見慣れない漢字や読み方があいまいな漢字が出てくることもありますよね。
そこで今回は、“ニュースでよく見る間違えやすい漢字”をピックアップしてご紹介します。あなたはいくつ読めるでしょうか?
1.「唆す」
つい「しゅんす」「さす」など「読めない……!」となる人も少なくない、「唆す」。
「唆す」とは「人をその気になるように促す」「人をおだてて、悪い方へと誘い込む」といったことを意味する言葉で、「犯罪を唆す」「女性を唆す」などと使われます。
そんな「唆す」の正しい読み方は……「そそのかす」です。
ちなみに、「唆」の右側の「夋」には「細い」という意味があり、「唆」は他人にけしかける際、口をすぼめて合図する姿を表しています。
2.「弾劾」
「罪状を調べて、責任を追及すること」を「弾劾」と言います。
特に「地位の高い者」に対して使う言葉で、日本では裁判官や人事官などが「弾劾」の対象となるそうです。
「だんこう」と読み間違える人が多い「弾劾」ですが……
正しくは「だんがい」と読みます。「劾」の音読みが「ガイ」なのです。
また「劾」は「効」と書き間違えられることも少なくないので、読み方と併せて漢字についてもしっかりと覚えておきましょう。
3.「担う」
「担う」には「物を肩にかついて運ぶ」「物事を自分の責任として引き受ける」といった意味があります。
しかし、何となく意味を知っていても、「たんう」などと読み方を間違えてしまいがちな言葉なので注意したいところです。
そんな「担う」の正しい読み方は……「になう」。
「担う」という言葉は、元々漢字で「儋」と表されていたそうです。
ちなみに「儋」という漢字の右側は、荷物を肩にかついで「うっ、重たい」と言っている様子を表しているそうですよ。
4.「質す」
つい「しつす」と読んでしまいそうな「質す」。
確かに「質」は音読みである「シツ」や「シチ」を使う場合が多いですが、「質す」の場合は訓読みで読むのが正解です。
そんな「質す」の正しい読み方は……「ただす」。
「質す(ただす)」には「不明点を問い確かめる」という意味がありますよ。
また、「ただす」の他に「たち」という訓読みもあるので併せて覚えておくと良いでしょう。
ニュースでよく見る間違えやすい漢字をあなたはいくつ読めたでしょうか? 今回ご紹介した漢字の他にも、読み方があいまい、あるいは分からない漢字がある場合は、隙間時間などに正しい読み方を調べておくことをオススメします。
正しい漢字の読み方を知ることで、ニュースへの理解もより深まることでしょう。
参考文献
山口謡司『知らないと恥をかく漢字』(幻冬舎)
文/大内千明 画像/Shutterstock(VGstockstudio、photobyphotoboy、fizkes、smolaw)
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