みなさんの中には、人前で漢字を読み間違えてしまった経験がある人もいるのでは? 漢字を正しく読めないというのは、社会人としてとても恥ずかしいことですよね。
そこで今回は、実は読み間違えの多い漢字を5つ集めました。今回紹介する漢字がすべて読めるのか、確認してみてください。
1.「言質」
ビジネスシーンやテレビドラマなどで「言質をとる」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「言質」とは「あとで証拠となる約束の言葉」のことで、つまり「言質をとる」とは「あとで証拠になる言葉を相手から引き出す」という意味の言葉です。
「言質」では「質」を「しつ」と読み間違えてしまう人が多いのですが、正しくは……
「げんち」と読みます。
「げんしつ」と読んでしまいませんでしたか? ちなみに「人質(ひとじち)」「質屋(しちや)」などは「質」を「しち」と読みますよ。
2.「手水」
神社や寺院などにお参りに行く際、気を付けたいのが“お参りの作法”です。
お礼はどのタイミングでするのが適切なのか、拍手は何回行うのかなど、さまざまな作法や手順がありますよね。「手水」もいわば“お参りの作法”のひとつで、参拝する前にはこの手水を行って手や口を清めます。
そんな「手水」の正しい読み方は……
「ちょうず」です。
そのまま「てみず」と読み間違えてしまいやすいため、しっかりと覚えておきましょう。
3.「共存」
自分だけではなく、他の者もともに存在することを「共存」といいます。
こちらの漢字は「きょうぞん」と読む人が多いですが、正しい読み方は……
「きょうそん」です。
ちなみに「共存」と同様に間違えやすい言葉として、「現存」があります。「現存」も「げんぞん」と読みがちですが、本来は「げんそん」と読むので、「共存」と合わせて覚えておきましょう。
4.「凹凸」
漢字の見た目のイメージから、つい「でこぼこ」と読み間違えやすいですが、正解は……
「おうとつ」です。
ちなみに「でこぼこ」は「凸凹」と書き、「凹凸(おうとつ)」とは漢字の並びが逆になります。
「凸凹(でこぼこ)」と「凹凸(おうとつ)」は言葉の意味に違いはありませんが、「凹凸」は「凸凹」のより改まった表現として使われます。ビジネス文書など、かしこまった書類などでは「凹凸」を使うことになるので、今から覚えておくようにしましょう。
5.「出納」
金銭や物を出し入れすることを「出納」といい、会社で経理を担当している方には馴染み深い漢字かと思われます。しかし、馴染み深いからこそ、誤った読み方が定着している漢字ともいえるでしょう。
よく「しゅつのう」と読んでいる方がいますが、正しい読み方は……
「すいとう」と読みます。
全く読み方が違う漢字のため、特に覚えておくようにしましょう!
いかがでしたか? 実はずっと読み間違えていたという漢字があった方もいるのではないでしょうか。是非この機会に正しい読み方を覚えるようにしてくださいね。
参考文献
村石利夫『日本語「間違い」辞典 温厚?温好?一所懸命?一生懸命?どっちが正しい!?』(ベストセラーズ)
根元 浩『杏仁豆腐はキョウニンドウフが正しい!大人が読み間違うと恥ずかしい漢字』(中央公論新社)
大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)
講談社校閲局『日本語の正しい表記と用語の辞典 第三版 』講談社
文/CLASSY.ONLINE編集部 画像/Shutterstock(Atstock-Productions、Anna-Jurkovska、Shannon West、Andrey_Popov、Elle Aon、Maram)
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