自分では読み方をわかっているつもりでも、意外と読み間違えをしている漢字はあるようです。
そこで、今回は読み間違いしがちな漢字をピックアップしてみました。正しく読めているかどうか、チェックしてみてくださいね。
(1)「共存」
自分だけではなく、他の者もともに存在することを「共存」と言います。こちらの漢字は「きょうぞん」と読む人が多いですが、実は「きょうそん」と読むほうが正しいのです。
ちなみに「共存」と同様に間違えやすい言葉として、「現存」があります。「現存」も「げんぞん」と読みがちですが、本来は「げんそん」と読むので、「共存」と合わせて覚えておきましょう。
(2)「両国」
相撲などで知られている地名「両国」。「りょうごく」と読みますが、「日米両国」など、普通名詞として使う場合の正しい読み方は「りょうこく」です。
「りょうこく」「りょうごく」と、どちらの読み方もする場合があるので、地名なのか普通名詞なのかを判断して、正しく読む必要がありますね。
(3)「出生」
「しゅっせい」と読みがちなこちらの漢字ですが、正しい読み方は「しゅっしょう」です。
「学生」「生死」など、日常生活には「生」を「せい」と読む言葉が多いため、「生」を「しょう」と読むことにあまり馴染みがないのかもしれません。
また、「出生」を「しゅっしょう」と読むことから、「出生率」や「出生届」もそれぞれ「しゅっしょうりつ」「しゅっしょうとどけ」と読みます。あわせて覚えておくと、役に立ちそうですね。
(4)「供物」
「神仏に供えささげるもの」を意味する「供物」という言葉。思わず「そなえもの」と読み間違えがちですが、正しい読み方は「くもつ」です。
「そなえもの」と読む場合は「供え物」というように、「供え」の送り仮名である「え」が入ります。この送り仮名をなしで「供物」を「そなえもの」と読んでしまうケースが多いので、この機会に正しい読み方で覚えておきましょう。
(5)「美男子」
「男子」を「だんし」と読むために、「美男子」も「びだんし」と読む人多いですが、正確な読み方は「びなんし」です。これは「美男」を「びなん」と読むところからきているようです。
とはいえ、最近では「びだんし」と読む人が増えているため、完全に間違いとは言い切れない傾向にあります。本来の正しい読み方があったとしても、それを知っている人の方が少ない漢字の場合、本来の読み方ではないほうでも許容範囲だと認識されることがあるようです。
あなたはいくつ読めましたか? 正しく読めたものもあれば、読み方を間違えていた漢字もあるかもしれません。
最近では、今回、正しい読み方とともに紹介した例で挙げているような読み方をする人が増え、必ずしも一つの読み方だけが正しいとは言い切れないようです。ですが、正しい読み方を知っておくことはとても大切です。よくある読み間違いに気を付けて、正確な読み方をマスターしましょう。
参考文献
大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)
文/大内千明 画像/Shutterstock(Peshkova、TierneyMJ、sebra、Peshkova、Ko Backpacko、Dean Drobot)
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