新卒とは異なり、転職時の面接はかなりハードルが高くなります。今までのキャリアをどう相手に説明するのか、自分自身をどのようにプレゼンテーションするのかということも大切になってきます。
今回はマナー講師としても活躍する筆者が、転職における面接の基本マナーを紹介します。
■会社への経路は前もって把握
ビジネスの世界では時間厳守が基本中の基本。初めて訪問する会社であれば事前に効率的な交通手段、経路、所要時間を前もって調べておくのがいいでしょう。地図アプリなどでおおよその所要時間を調べることも可能ですが、どのようなルートを指示されるかはわかりませんので必ず余裕を持って行動するようにしましょう。
当日は早めに到着し会社の場所を把握したのち、近くのカフェなどでアポ時間までゆっくりすると面接前の緊張もほぐれるかも知れません。ギリギリに到着するような状態だと焦ってしまい、なかなか普段の自分が出せなくなってしまいますので避けるようにしましょう。
■受付のときはどうするの?
訪問先に到着したら、コートを脱いで受付に向かい取り次いでもらいます。自分の名前と訪ねる相手の名前と部署名、アポイントメントの有無を告げます。面接室に案内されたら落ち着いてノックをします。「どうぞ」と相手が応えたら「失礼いたします」と言ってドアを開けます。ドアを閉めるときは後ろ手で閉めるとマナー違反。必ずドアの方に向き直って閉めましょう。企業側から応募書類の持参を指示されているときはすぐに取り出せるよう、カバンは足元など取り出しやすい場所においておきます。
■面接中の大切なポイント
面接中は背筋を伸ばし、手は軽く両膝の上に乗せておくといいでしょう。受け答えはハキハキとわかりやすく発声出来るように注意します。普段より少し声を低くして、「ちょっとゆっくり過ぎるかな」と思うくらいにゆっくりとしたスピードで話すようにしてみましょう。落ち着いた雰囲気になります。
新卒の場合は元気よくニコニコとしたフレッシュさが好印象ですが、転職となると、即戦力や安定感を求められる場合も多いので注意しましょう。なお普段から身振り手振りが大きい人も落ち着きがなく見える場合がありますので大げさにならない程度に控えめにします。
■退室時にも注意
面接が終わり次第、書類や名刺をカバンにしまって立ち上がります。椅子の横に立ち「ありがとうございました」と面接していただいたことにお礼を伝えて、ドアの前で一礼してドアを開けます。ドアも静かに閉めるように注意しましょう。なお出口やエレベーターホールまで採用担当者や案内係が誘導するケースも多いです。その場合は案内に従って背筋を伸ばしてついていきます。別れるときは「こちらで失礼いたします」と一礼するようにしましょう。
基本的な面接のマナーのように感じるかも知れませんが、転職となると基本的な事柄はミスが許されません。“知っていて当然”“社会人として常識”と新卒のときとは大きな違いがありますので、まずは基本を徹底的にチェックするようにしましょう。面接の基本は、やり過ぎかも知れないと思うくらいの下準備をしておくことです。
参考文献
阿部開道『必携!ビジネスマナー』(西東社)
文/前濱瞳 画像/Shutterstock(George Rudy、Worawee Meepian、Peshkova、ZephyrMedia)
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