みなさん、こんにちは。編集部の田頭です。
蒸し暑い季節になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
CLASSY.編集部では、ちょうど一週間前に5/28発売7月号の校了日を迎えたところです。
校了作業中というのは、ぼくの場合、
この写真可愛いなあとかもっとこうすればよかったなあとか、毎回悲喜こもごも。
いろいろな思いが頭をめぐるものなんですが、
今回担当して本当によかったと思ったのが・・・「サマンサのペネロペ&モニカBAG」という企画。
あのペネロペ・クルス&モニカ・クルス姉妹がデザインした、
サマンサタバサの新作BAGをご紹介しているページなんです!
ふたりのセンスが光るチャーミングなバッグもさることながら、
やっぱり圧巻なのはお姉ちゃんの健康的な美しさ!
ぼくはこの撮影現場には行けなかったのですが、写真からも伝わる、
ペネロペの太陽のような存在感は圧倒的なものがありました。
映画で観るのとはまた違っていいもんですねえ。
校了していてこんなにハッピーな気持ちになれたのは初めてかも(笑)。
ヘルシーで、明るくて、可愛い!
もう言うことなしのペネロペ、CLASSY.だけの撮りおろしになりますので、
ぜひ7月号をチェックしていただけたらと思います!
さて。
とはいえ、とはいえですよ。ここからはまったくの余談ですが。
たま~に食べるポテトチップスやファストフードを悪魔的に美味しいと感じるように、
暗~くて不健康な美ってヤツにも抗いがたい魅力が潜んでいる、と思うのです。
実生活では基本ヘルシー志向なぼくも、
実はそんな怪しい美しさには無条件にやられてしまうんですよねえ。
自分の趣味の分野ではとりわけ。
たとえばウラディミール・ド・パハマンという人のピアノ。特に彼の弾くショパン。
かなり古い録音になりますが、思わず引き込まれてしまう、
深い陰影に富んだ音色は聞いたこともない美しさ! 大のお気に入りです。
とことん落ち込みたい時、ラックから引っ張り出しては聴くことにしています(笑)。

パハマンについて、「不健康な蒼ざめた美しさ」があると評したのは
あらえびすという人(「銭形平次」の作者・野村胡堂のペンネーム)ですが、
パハマンのレコードを世界に保存しておくためなら、
100枚のレコードを葬ってもいいとさえ書いたのち、
あらえびす先生はさらに以下のように続けます。
それは啜り泣く美しさだ。諦め兼ねた美しさだ。柩を包む花束の揺れるのを、涙一杯溜めた眼で見つめながら尊い讃美歌を聴いている美しさだ。あんな深い悲しみ、あんな悲歎に彩られた美しさというものがほかにあるだろうか。
どうです? クラシックに興味のない方も、こんなふうに書かれてしまうと、
どんな演奏なのかちょっと気になってしまいませんか? 今改めて読み直すと、
こんな不健康で悲しい美しさといえば、ルイ・マル監督「さよなら子供たち」の
ラストシーンをパッと思い浮かべてしまいますが、
この文章を初めて読んだ、当時中学生だったぼくはけっこうな衝撃を受け、
レコード(!)を入手すべくあれこれ奔走したもんです。
そして念願のパハマンの演奏を初めて聴いた時の感動、
切ないくらいに美しいと感じたその時の記憶は、今も大切な思い出であり続けています。
ま、何事もメリハリが大切ってことなのでしょうか。
健康さ、不健康さの双方を楽しめるしなやかな感性の持ち主でありたいなと願う今日この頃なのでした。
ちなみに、パハマンのCDは復刻されたものの、
今ではなかなか入手できないと思うので、
もし暗~いショパンをご希望の向きにはこのあたりをどうぞ。
イーヴォ・ポゴレリチ
アレクサンドル・タロー
ふたりとも、けっこうイケメンです(でした 笑)。
ただしムード音楽的な甘さは一切ないので、鑑賞の際はご注意を。
